実は「焙煎による味作り」といっても焙煎師が味を作っているのではないと思っています。
そりゃぁ深煎りは苦くてで浅煎りは酸っぱいよね。それを決めているのは焙煎だよね。
ほら味作ってるじゃん!という広義ではそうなんですが、
浅煎りの味わい。
中煎りの味わい。
深煎りの味わい。
それは「ローストポイントの味作り」です。
僕の思う焙煎の味作りは「生豆毎による味は決まってるからディティールを調整する」と思っています。
①コスタリカの②タラス地区の③モンテコペイミルの④DFW精製の⑤2018クロップ
は、正しい焙煎をすればフルーティな風味で甘さがある。
そうゆう素材なんです。熱をあてた化学変化でそうゆう味わいになる素材なんです。
じゃぁ焙煎の人は何をしているのかと言うと、
「ディティール」を整えていると思います。
もう少し酸を目立たせようとかもう少し甘みをもたせようとかそんなことを意識しています。
僕は絵本とか好きなので変な例えになってしまうんですが、
たとえば目の前に8面体の箱があるとしてその角をとったり、逆にとがらせたり、表面をつるつるに磨いたり、色つけたり、辺の長さをいじって綺麗な正8面体に整形したりしています。
素材(生豆)によってはそれが6面だったり星型だったり妙に平べったかったりざらざらしてたりすごい硬かったり柔らかかったりするんですが、
決して6面が8面になったり星型になったり、大きく形を変える事はありません。
スペシャルティコーヒーはなにもせずにもうそのまま綺麗な形のものがほとんどなのでむしろただ熱を加えるだけで美味しいです。
プロファイルとしては適切な排気を整えた環境化で安定した火力さえ与えておけばただそれだけで美味しくなります。
ダンパー、火力操作、一切必要ないです。
Discoveryで硬質な豆である程度水分もある大きな生豆で中煎りのローストポイントに仕上げる場合トータルタイムから逆算した余熱をしっかりとった環境で0.8~1くらいのカロリーでダンパーを3~4にして放っておいてハゼて2分以上たって取り出すともうある程度美味いです。
でもここからがスタートなんです。
ローストポイントでおおよその味が決まったらそこからもっとくっきりとした輪郭にしたい、もっと質感を柔らかくしたい、もっとアロマをたたせたい、甘くしたい。でもシャープにすると甘さが損なわれる、。クリアにすると質感が硬くなる、。
それらの「ディティールを整えて自分の最高の美味しいバランスを作る」
それが焙煎の味作りだと思います。