ローストステージと焙煎のポイント

焙煎

今のところ僕が大事にしているポイントを羅列していきます。

焙煎の迷路に入り込まないために

数字は参考にしないでください。

そして○○℃から反応が起きると書いてありますが分かりやすくする為の嘘です。

正しくは○○℃から顕著に反応している様が分かるです。

目安でしかないです。カロリーやダンパーを操作する目安にしています。

例えば投入して中点を折り返して100℃を越えたらもう直ちに水分は蒸発してますし、

メイラードが起きたらすぐにキャラメライゼーションも始まっていきます。

Aステージ⇒Bステージ⇒Cステージ

という短絡的な考え方はやめて

Aステージ⇒Bステージ(でもAの反応も交じってるよな、Cもはじまってるやつもあるんだよな)

と、反応は地続きでシームレスであることと柔軟な頭を持って挑まないと

頭がハゲます。

どんなに高品質な生豆でもサイズが寸分たがわず全部同じなわけがないですし水分値も違います。

ハゼる豆もいればハゼない豆だっているんです。

①チャージ(投入温度(余熱)

140~200℃。投入量や焙煎の進行具合、豆によって温度を決めます。

②ドライ/イエロー(一般的に言う水分抜きの始まり)

だいたい120~130℃をポイントとしてます。豆の中心が100℃に達して珈琲の表面が徐々に反応してくるポイントです。手をかざしたら蒸気がどんどんでているのがわかります。匂い蒸れてます。

目視した感じはカッチカチの石ころみたいな生豆が若干ゆるくなりはじめたのがわかります。

きちんと内部に火を通すためにしっかり余熱をとったり、時間を延ばしたり工夫をして準備をしましょう。

※水分値が高い豆=熱伝導率が良い=短くても大丈夫だったりする。

中点のズレが生じた場合はここまでの間でなんとか調整できると影響が少なくなります。

イエローからブラウンまでが長くなりすぎるとクリーンが阻害されマウスフィールが悪くなります。

③メイラード(褐色反応)/キャラメライゼーション(カラメル化)

豆温度がだいたい150℃で起こりはじめます。ブラウンとか言われたりするところ。

甘い匂いがしてきます。表面に色がつきはじめます。ボディやアシディティの質が形成されていっています。

ここからRoRをしっかり管理しなくてはいけません。シビアです。

この地点からハゼまでの時間を計測して味作りに役立てます。

だいたい165℃からキャラメライゼーションが芯まで活発になります。

水分がもうだいぶなくなって一回ちぢみ始めたところです。

香りは確かにカラメルの匂いがします。

目視した感じは縮んできてます。分かりにくかったらチャフが取れてきてるのをみてください。

乾煎りされてるってことです。すごいアロマとか作られます。糖分反応してます。

水分がもうずいぶんなくなりRoRが低下しがちなのでガス圧気をつけましょうね。

④RoR(Rate of Ride)

温度上昇率です。1分間でどんだけ温度が上昇したかです。

これで分かる事は釜内温度と豆温度の差の大小です。

差が大きいという事は大きく豆にカロリーが伝わってるということです。

ここは絶対見たりメモとります。

ここが極端にぐちゃぐちゃってことは豆内部の温度ムラがぐちゃぐちゃってことになります。

反対にRoRが極端に下降したり、むしろ逆転した場合等は豆内部と表面の温度が均一になりすぎて、フラットでなんとも特徴のないコーヒーになります。

でもこれを極端にして品質の悪い豆で深く焼くとニガスッパくなります。

メイラードからRoRはあまり極端な変動はしたりしないようにこころがけます。

(競技用等で抽出うんぬんかんぬんでどうにかする場合はこの限りではないと思います。)

⑤クラック(ハゼ)

だいたい193℃です。そこに至るまでで豆によって結構ちがいます。

ハゼると豆内部の水分が急ーーー激に消失します。

急激に消失するとキャラメライゼーションもマッハです。

至急ガス圧を下げて焦げないようにしましょう。

⑦デベロップメント

ハゼてフィニッシュするまでの時間です。

ハゼた後急激に豆の化合物の反応がマッハになります。

この時間が与える影響がとにかく大きいので記録する必要が大アリです。

だいたい120秒あたりから探るとバランスがとりやすいです。

シティ以降の煎り具合、エスプレッソローストではこの限りではありません。

乾いたものに火をいれているわけなので単純にアロマが強くなります。

ここから温度は上げません。狙った排出温度に近い排気温度へクラック前に予め寄せていきます。

そしてクラックが起きてからはその排気温度をキープするように心がけます。

キープの為の最低火力とダンパー操作は把握しておく必要があると思います。

⑧フィニッシュ

排出温度です。純粋に豆の表面温度を表すので表面の焼け具合が見れます。

高いと苦いですが、内部はまた別の話なのでその限りではありません。

たとえば208℃の状態が30秒横ばいで排出したものAと

ちょっとずつ上昇して言って209℃になったと途端に輩出したBでは

Aの方が焼けています。

焙煎はRoRで作った内部温度と表面温度の差分をなじませて目的の味わいにしているイメージです。

次の記事から一つずつ項目を紐解いていきます。