グァテマラCOEの取り扱い開始とプロファイル

コーヒー豆情報

【グアテマラ COE2019 #17 ラス・ロサス ゲイシャ】

こんにちは、たけるです。

今回はグァテマラCOEの取り扱い開始のお知らせと焙煎のプロファイルの公開を行っていきます。
品種はゲイシャです。
焙煎としては最高難度になる品種だと思います。
正直かなり苦戦しました。テストのリテイク多すぎて利益ないです。

農園とかCOEとかもろもろは商品ページにございます☺
美味しい珈琲なのでよかったらお試しください!

【グアテマラ COE2019 #17 ラス・ロサス ゲイシャ】

COEらしい最上位の味わい、そしてこだわりの焙煎をお楽しみください!

焙煎メモ

①標高の関係か、ゲイシャ種の特徴なのか熱伝導率がよい。
ものすごくよく火が入るイメージ。すぐに味わいが平たくなります。
 →トータルタイムを普段より短くしました。
 →それに伴ってダンパーはニュートラル以上。

②さすがのCOE品質で豆のバラつきも少なくクリーン。アシディティも良質。
 →ドライフェーズの比率を下げ、メイラードフェーズに水分を十分に使い酸を際立たせてフレーバーを強くしました。そのために最初から強いカロリーを当てて早い段階でメイラードフェーズに入るようにしました。5分以内。強いS字焙煎。

③ゲイシャ品種の特徴だろうか、ハゼ後の変化がとても顕著。カロリー不足ではフレーバーが開かない。逆に強いと極端に減少する。
 →DevelopmentRacioは20%を超えてはいけない。排出温度は206℃を越えないルールを作りました。

④フレーバーが複雑でメイラードフェーズに時間をかけ丁寧な発達を促したいが、悠長に焙煎しているととたんに消え失せる上に強いカロリーが当たらないとなかなか開かない。
 →メイラードフェーズで強いRoRを維持する指針を立てました。

焙煎プロファイル

そんなかんなでできあがったプロファイルはこちらです。

【オペレーション】
①余熱。
 余熱230℃。火を落とす。排出口投入口ダンパーを開放して窯を一気に冷やす。
 140℃あたりで排出口投入口閉じる。ダンパー全閉。
 160℃くらいに上昇して緩やかに150℃へ下降していく。
②投入。
 着火、中点が予想より高かった時に修正がきかなくなるので少し弱めのカロリーを1.2。ダンパーは3ニュートラル。 
 1分たって中点を確認して予定通り1.4に上昇。ニュートラルを確認。
 3分ほどたつと豆が変質する。ニュートラル確認。3.5に調整。
③ロースト。
 4分50秒ゴールド確認。過去とのプロファイルにズレがないか判断するポイント。OK。にっこり。
 浅煎りばっかりやった流れで余熱の不備があったり、ダンパーや排気の不備があったらここに影響が出る。もろに品質に影響も出る。特にこの豆は顕著。
 ダンパー開放しすぎや余熱不足だとここからRoRがガッツリ下降する場合がある。水分なくなりすぎても下降しすぎる。ここからカロリー上げたりで若干修正できる。
 ここでニュートラルパカパカ確認やりすぎたりテストスプーンがしゃがしゃやってると意外と影響出る。小型焙煎機あるある。そこはウデマエでカバー。
④ハゼ。
 190℃ハゼ直前にあらかじめ操作しておき、緩やかにデベロップメントに移行できるようにする。カロリーを0.5に落とす。ハゼ時の水蒸気の影響でRoRが揺れるのがいやなのでダンパーは確実にあけておきたい。ニュートラルよりやや開放気味。あけすぎると窯の蓄熱が即オワる。デリケートに排出温度のコントロールが必要な時ややツライ。小型焙煎機あるある。蓄熱が優れて優秀とされる海外の某焙煎機が欲しくなる瞬間。
⑤デベロップメント。
 長く取るとこの豆はすぐに平たくなりがち。超デリケート。0.5カロリーのまま推移。狙った排出温度(205℃)に調整をかけるために途中30秒前に0.3にカロリーダウン。

【このプロファイルでできた味わいの傾向】

まず短時間ダンパー開放気味にしているので、クリーンブライトは感じやすいと思います。
ドライ短くメイラードフェーズ以降の比率はある程度とれているのでコンプレックス
デベロップメントフェーズに対してメイラードフェーズの割合がやや高めなのでアシディティ優位
フレーバーはまずナシ青りんごキウイ系と面白い酸質ですが非常にライブリー、明るいです。しっかりめに抽出するとキャンディの分かりやすい甘さは際立ちます。完全に冷めてウッディがほのかに。マウスフィールはスムースでスッと飲め、いつのまにかカップが空になっています。

ゲイシャといえばパナマ産でよくあるフローラル!シトラス!のイメージがあると思いますが、今回のグァテマラ産ゲイシャは全然違います。こういった味わいもとてもいいですよ!一度お試しいただきたい