3つのフェーズの考え方と水分

焙煎

こんにちは!

梅雨ですね。寒かったり暑かったり。お元気ですか?

さて!前回は基準となる焙煎プロファイルの目安作りになりそうなことを説明しました。
もとから自分の基準を持っている人には少し物足りない内容だったかもしれません。

さぁ今回からその基準にどんなアプローチを仕掛ければよくなっていくのか。
目安やポイント。
そんな虎の巻的な内容を今回から語っていきますね。

少し専門的すぎてわからない言葉とか多く出てくるかもしれませんが、
太字だけ読めばなんとなしにわかるようにお話していきます。

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今回から焙煎のプロファイルを考える上で物差しとして使える一つの考え方を紹介します。

それは

焙煎を3つのフェーズ(局面)に分けて考える

ことです。

①ドライフェーズ(投入して色つくまで)

②メイラードフェーズ(色ついてからハゼまで)

③デベロップメントフェーズ(ハゼてから排出まで)

どうです?そう、焙煎中のわかりやすい生豆の反応3種類ですよね。

でもこんな風に明確に区分けしてしまうと

ここでこう!こうだからこう!
よし攻略完了!

だなんて極論がでてしまうかもしれないので

先に頭の片隅に入れておいてほしい事があります。

各フェーズ、各反応等は

反応は断続的に、かつ、持続的に同時進行で起きています。
ドライの時もメイラードは起きている部分はありますし、メイラードの時もどんどんドライの反応も起きています。
ゴールドやハゼの箇所を抑えるのは大変使える目安になるのですが、焙煎とは熱分解による連続した反応です。
音が大きく鳴るハゼもあれば鳴らないハゼがありますし、一度にすべてが鳴り始め、鳴り終わることもありません。
『このフェーズではこの反応が起きている割合が高いよねー』
くらいに柔軟に考えていてください。反応は断続的に、かつ、持続的に同時進行で起きています。
ドライの時もメイラードは起きている部分はありますし
、メイラードの時もどんどんドライの反応も起きています。
ゴールドやハゼの箇所を抑えるのは大変使える目安になるのですが、
焙煎とは熱分解による連続した反応です。
音が大きく鳴るハゼもあれば鳴らないハゼがありますし、
一度にすべてが鳴り始め、鳴り終わることもありません。
このフェーズではこの反応が起きている割合が高いよねー
くらいに柔軟に考えていてください。反応は断続的に、かつ、持続的に同時進行で起きています。
ドライの時もメイラードは起きている部分はありますし
、メイラードの時もどんどんドライの反応も起きています。
ゴールドやハゼの箇所を抑えるのは大変使える目安になるのですが、
焙煎とは熱分解による連続した反応です。
音が大きく鳴るハゼもあれば鳴らないハゼがありますし、
一度にすべてが鳴り始め、鳴り終わることもありません。
このフェーズではこの反応が起きている割合が高いよねー
くらいに柔軟に考えていてください。


それでは今回は①ドライフェーズ(投入して色つくまで)についてお話していきます。

宜しくお願い致します。

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①ドライフェーズについて

投入してから色が付き始まるまで(ゴールド)までの時間を言います。

分子内脱水を行い。成分が美味しく進化する前駆体を作っていこうフェーズになります。
その結果として生豆の水分値は減少傾向にあるだけです。
短絡的に乾かすことや軽くすることを目的ではないです。

難しくなりましたね。

砕けて言うなれば

メイラード反応が起きるまでの間に中心までワンクッションカロリーを入れる

認識が理解しやすいかと思います。

このフェーズがなんなのか理解できたところで
素材に合わせてこのフェーズをどう変えていったらベストに近づけるか、一緒に考えていきましょうね。

ヒント① 水分
豆内部は水分を介した方が熱伝導が良いです。

よぉし素材を知ろう!水分計を買えばいいんだな!

28万円です。

無理!なんか目安になりそうなの教えて!

はぁい。

高水分生豆の特徴(低水分生豆と比較して)

高水分生豆はカロリーの吸収が激しい
 →中点が低水分よりも低く落ちがち
 →豆の温度上昇のレスポンスが早い
 →豆の温度低下のレスポンスも早い

 

【水分値が高い豆の場合(高熱伝導)】
熱伝導率が良いから中心まで効率よく水分子をほどくことができ、ここのフェーズは比較的短くできます。 効率よく水分子をほどくために対流熱をしっかり確保する。(ダンパーを開く)

【水分値が低い豆の場合(低熱伝導)】
中心まで熱が伝わりにくいので、ドライフェーズを長く取ったり、ダンパーを閉めて対流熱による水分の蒸発を敢えて遅くして内部まで伝わりやすくする工夫をとる。

 

OK!読み飛ばしたわ!

大丈夫。難しい話は必要性が出た時にしか頭に入らないもんです。

ヒント② 生豆の硬さ
密度が高い方が熱伝導が良いです。

【硬質の場合(高熱伝導)】
生豆の密度が高いということです。センターカットが閉じ気味です。標高が高かったりで熟すまで時間がかかった豆が多いです。熱伝導バケツリレー沢山いるイメージ。中に伝わります。
【軟質の場合(低熱伝導)】
生豆の密度が低いです。センターカットが開き気味です。硬質より多孔質の場合が多いです。隙間だらけすかすかバケツリレー。わぁ大変。熱伝導率悪いです。

カロリーの入りやすさ入りにくさはわかった。
が、時間を沢山かけてじっくりことことやれば失敗ゼロじゃない?
ドライフェーズは長ければいいってことかい?

あなた極端ね。長くしすぎも禁物よ。
まずカロリーを下げ過ぎて窯内温度を豆温度が追い越す状況が発生したらベイクドフレーバーがでるからダメよ。
そしてじっくりことこと時間をかけるってことはガス圧絞っているわよね?それではその後のメイラードフェーズでも低い温度のまま推移していくわ。そして結果焙煎時間が長くなるわ。長時間焙煎の味わいね。

そのうち話すけどハッキリクリーンではなくマイルドでスイートになる傾向になるわ。
好きか嫌いでいったらわたしは好きだけど。程度の問題ね。

じゃぁメイラードフェーズきたらガッツリカロリーあげりゃ最強ってこと!?

あなた極端ね。過度にガス圧をいじりすぎるのも禁物よ。

時間をかけるということは時間に比例して生豆内の水分も少なくなって中心に熱が伝わりにくくなっちゃっている可能性が高いわ。

その状態で急激にガス圧上げちゃったら表面ばっかり焼けて豆中心にカロリーが伝わりにくいリスクが出るわよ~。

じゃぁ慎重に長くすれば安全っていうわけじゃないんだね。

観念して最初に作ったスタンダードの基準から少しずつアプローチをいじっていくことにするよ!
その際それが丁度いいってわかるところの目安ってある?

あなた素直ね。相対的な変化を知ることこそ大事なのよ。

さて、ここで役に立つのはゴールドのポイントよ。

ヒント③ ゴールド
見えない焙煎豆内部を予測

豆に色がついたポイントの香り強度を見ます。

【表面色づき甘い匂いが弱い】
表面に比べて生豆の中心にカロリーがあまり伝わっていない可能性があります。 
ゴールドになるまでの時間を延ばしたり、ダンパーを閉めて圧力をかけたりして工夫しましょう。
【表面色づいてない甘い匂いが強い】
生豆の中心に強くカロリーが伝わっていて生豆内外の温度差が狭まっている可能性があります。
時間を短くするか、水分の影響を多分に受けているのでダンパーを開放しましょう。
豆が茶色く色づき始め、甘い香りがするポイントです。
つまりメイラード反応が知覚できるようになった所です。
 

でも注意点!生豆によって匂いの程度や反応も違います。
素材毎の相対評価で見るようにしましょう!

ゴールドのポイントチェックでわかることは

現時点の

焙煎豆の表面と内側のある程度の状態差です。

僕のオススメポイントは甘い匂いに明確に変化するタイミングと表面の色づきがある程度同近しいタイミングにきてくれることかな。

でもこの後のカロリーの入り方と最終的な表面と内側の状態差によってゴールドのベストポジションは変わってくるから結局は素材毎のトライ&エラーと相対評価に終着はします。
そう、だから前回基準を持つことの大事さを力説したわけですね😲!

と、いうことで次回はこの後の話をしていきますね!

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いかがでしたか?

わかるようなわからんような感じだと思います。

焙煎は反応の連続であり、流れで全体の骨格みたいなのを掴まないと

え?つまりそれがどうゆうことだってばよ

と、頭に入ってきにくくなると思います。

頑張って最後まで書くので最後まで僕が書ききったらさらーっと流し読みして
必要な時に必要な情報を取ってください。

そして時間をおいて改めてもう一回流れで読むとパチッと新たなヒントが産まれていきます。
(そうなるように頑張ります。)

次も楽しみにしてくれていたら嬉しいです。

今日もありがとうございます。